NHK100分de名著『源氏物語』は、2012年4月にも放送されています。
https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/11_genji/index.html
明日(9月2日)から4回にわけて、世界的に有名な Arthur Waley版『源氏物語』がNHK-ETVでとりあげられます。アーサー・ウェイリー(英: Arthur D. Waley、1889–1966:ケンブリッジ大学キングス・コレッジに1907年に入学したが病気のため1910に中退)は東洋学者として有名ですが、バートランド・ラッセル(1872-1970)とも親交がありました(因みに、ラッセルはケンブリッジ大学トリニティ・コレッジ卒)。
ウェイリーはロンドンのブルームズベリーに住んでおり、「ブルームズベリー・グループには、学生時代からの友人が多くいた」とのことです。ラッセルもブルームズベリー・グループのメンバーの多くと親交があったので、ウェイリーともブルームズベリー・グループを介して親しくなったと思われます。
Arthur Waley版『源氏物語』は、1925年から1933年にかけて6巻に分けて出版され、出版されるとたちまちベストセラーとなったそうです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%83%BC
ドナルド・キーンが日本研究を始めたのも Arthur Waley版『源氏物語』がきっかけだったというのをご存じの方は多いと思われます。
第1回めの放送「ウェイリー版“源氏物語” (1)翻訳という魔法」について、NHKの番組紹介ページに次のように書かれていますので、転載しておきます。
「今からおよそ千年前に紫式部によって書かれた「源氏物語」。その900年後、イギリス人のアーサー・ウェイリーが英語に翻訳した。その優れた訳は大きな反響を巻き起こす。ウェイリーによる「源氏物語」英訳では、「帝」はエンペラーに、「宮廷」はパレスに、「物の怪」はエイリアンに…と巧みに翻訳された。物語はまるで異国のおとぎ話のように生まれ変わり、世界に「源氏物語」が知れわたる大きなきっかけとなる。そこにはウェイリーによるどんな技術や技が駆使されていたのか? 第一回は、翻訳という魔法によって、いかにして「源氏物語」が世界的な評価を受けるようになったかを探っていく。」
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